土地の境界標について

 このところ、相続登記の申請義務化に伴い、相続財産の中でも大きな部分を占める不動産の管理について注目が集まっています。その中でも、普段あまり意識をしない土地の境界標についてのお話です。
おそらく、皆様も土地を購入した際に、売主や仲介業者から土地の図面を受取り、土地の境界標とその土地の境界線(外周)を確認したのではないでしょうか?また、ご両親から引き継いだ方も、同じようにご両親から説明を受けたのではと思います。

しかし、・・・しかしです。私の経験上、これまでお会いしてきた土地の所有者様の多分、半数以上の方が、土地の境界線についてはなんとなく、認識してはいるものの、境界標の位置やその実物については???状態です。これは、普段あまり意識が向かないことや、お隣との境界に関するデリケートな問題を避けるためかもしれません。

ただ、将来の相続や、またその前に土地の処分を考えたときには、境界標の有無が重要な話題となり、時には問題になることがあります。また、境界標が存在しても、登記されている数値と、現地の状況が一致しない場合も少なくありません。

境界標がない場合は、お隣の方と確認のうえ設置する必要があります。現在、お隣との関係が良好であるならば、なおさら、ぜひ、皆様の代で確認・設置を行っておくことをお勧めいたします。これらのことは、将来的なトラブルを避けるためにとても重要です。

 次の週末には、スコップを持って境界標を確認してみましょう。
何事も差し迫ったときになると、コスト面も含めて不利になることが多いので、早めの対策が肝心です

 画像は、27年前に購入した我が家の境界標のうちの1本です。
この機会に私も確認をしてみました。
長い年月の間に、周囲の土に埋もれて、ペンキもはがれていましたが、しっかりと残っていてくれてます。